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雑記帖

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離れの瞬間。

 グラス弓の成りの事で色々書こうと思ったんですがその前提となる離れでの弓の動きについて触れてなかったんで先にそちらから。まずは面白いこの写真を。
離れの瞬間。_d0090498_19552076.jpg

 離れの瞬間が写ったタイミングのイイ写真ですね。ご覧の通り、弓の上部はブレずに綺麗に写っているのに、弓の下側はブレています。

 弓道で使われている弓は、競技規則でもある通り、握りが弓の中央ではなく下側に付けられています。世界中他のどこの国や地方の弓を調べてみても、弓の握りは真ん中にあり、日本の上が長く下が短い弓は特異と言えます。これは弓道やってる人なら一度は聞いた事があると思います。
 この上長下短な特徴のおかげで、騎乗でも引きやすいとか、身長が小さくても長い弓が扱いやすいとか、強い弓でも破損しにくいだとか様々なメリットがあります。(もちろんデメリットもありますが・・・)

 その中でも特に大きなメリットが離れでの反動を抑えられる事と、矢の飛距離が伸びる(≒矢飛びが良くなる)事だそうです。
 反動については弓の握り以外の所(たとえば真ん中とか)を持って引いてみたら明らかに違いが分かります。理由は振動の節が関係しているそうです。(一度この実験もやってみたいんですが・・・もしやったら書きましょう。)アーチェリーは真ん中を持って引きますが、その反動を打ち消す為に弓にスタビライザーが付いてます。次に矢飛びが良くなる点については上の写真と関わって来ます。

 握りを持って会に引き収めます。離れで弦がリリースされると、かかっていた力が無くなり弓は元の張顔に戻ろうとするんですが、その時、上と下で長さが違うために、元に戻るまでタイムラグがあります。握りより下の部分は上の部分と比べて短いのですが、曲げられている量は上下とも同じ「矢束」の長さの分です。つまり、長い上の部分はゆとりがありますが、短い下の方は窮屈に無理やり曲げられている事になります。
 つまり離された後、下の部分は窮屈な分、素早く元に戻ろうとし、上のほうは余裕がある分ゆっくり戻ります。早く戻ろうとする弓の下側は、反対側の上弦を素早く引っ張ります。しかしゆっくり戻ろうとしている弓の上部は下弦を引っ張る力が弱くなります。この弦の戻りの差により矢は若干上向きに発射される事となり矢の飛距離を稼ぐ事が出来るのです。

 この作用を大きくするため、江戸時代の三十三間堂の通し矢では、今の弓よりも握りの位置が更に低い堂射弓が作られていたそうです。


 とまぁ、弓について書いてみたんですが、説明が下手だなぁ。理解できるんだろうか?分からなかったら聞いてください・・・
by 9do_Archery | 2008-06-11 20:18 | 弓道の豆知識
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弓、ITっぽい事、711、チョコレート、神社...mixiはROM専!


by 9do_Archery
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